16 8月

府中市民の生活相談の背景にあるもの・・20年間のデフレによる経済の低迷と「格差と貧困」

府中市議会議員の 結城りょう です。

 

府中市議会議員になり多くの市民、住民の方の生活相談などをいただきます。特に目につくのが、精神疾患になり生活苦になった状況、老々・親子間の介護相談、障害者の方の生活相談などです。その一人ひとりの方々にのしかかる生活苦の背景に日本経済の低迷、政治の失政から発した「格差と貧困」があることをあらためて認識します。

 

たとえば「介護認定が昨年まで要介護5だったのに、4になった。どこも身体は改善などしていないのに、どうしてそうなるのか」「これまで受けられていた障害者向けサービスが受けられなくなった」、「建設現場で働いていたが高齢になり現場にはいれない。収入も貯金もなく生活保護をうけたい」、またお子さんのいじめの相談もあります。「子どもが学校でいじめられているが、学校側の態度に誠実さを感じない」など多岐にわたります。

 

もちろん個々固有の理由があるのですが、どうしてもその背景にはわが国の経済が20年にわたりデフレで低迷し、国民生活全般に「格差と貧困」が広がっていることを感じずにはいられません。また今のわが国の社会は、一度精神疾患などで仕事ができなくなり、社会から「外れて」しまうと、再び社会復帰することが困難であることです。たとえば現役世代の方ですが身体を患い、仕事ができなくなり現在は生活保護を受けていますが、「もし仕事して社会復帰するとなると通院費用もかかるし、とても生活がなりたたない」と話されています。恐らく官民問わず、多くの職場で人員削減と「生産性向上」「経費削減」「利益向上」の名の下で、働く人々が「使い捨て」のような扱いをうけているのではないでしょうか。

 

日本は資本主義の経済体制ですから、ある程度の「格差」がつくことはありえるとは思います。しかしその「格差」で社会から「こぼれた」人々に手を差し伸べながら、社会復帰して働けるように手助けをするのは、政治の責任ではないでしょうか。今回の参議院選挙で山本太郎候補が「今の日本社会は、生産性によって人間の価値が図られる世の中になっている。それは生産性のない人間は必要とされない社会になってしまう」と話されていたのが印象に残りました。

 

今こそ政治の責任で、すべてのこの国に暮らす人々が、本当に安心して希望をもって生きていける社会にするために、一人の議員として決意を新たにする思いです。また私のHP、ブログなどを見て「誰に相談してよいのかわからない」という方はぜひ、私、結城りょう にお声をお寄せください。

09 8月

府中市役所西側の「平和のブロンズ像」が撤去されている!

府中市議会議員の 結城りょう です。HP検索→結城りょう

 

府中市が非核平和都市宣言を制定して、今年で14年たしますが、市役所本庁西玄関にあった朝倉響子さん作成の銅像「CONNECTION」が撤去されていました。理由は「新庁舎建替えに伴う撤去」とのことです。

 

今年の5月に作成された「新庁舎建設に伴う移転に関わる基本方針」では、「現在の本庁舎敷地内には屋内外に彫刻や絵画など多くのアート作品が展示されており・・・新庁舎においては、このようなアート作品を設置しないことを基本とする」とされています。

 

この件では市民の方から意見が出されています。今回撤去された朝倉作品は「府中市平和都市宣言」の碑と対で、この宣言の10周年を記念して設置されたものとのことです。そしてなぜ、建替え市庁舎に戻さないのでしょうか。9月の決算委員会において、市当局に説明を求めたいと思います。

16 7月

府中市の新庁舎には、今あるアート作品が設置されないのか?!

府中市議会議員の 結城りょう です。HP検索→結城りょう

 

4年後の2023年5月に、府中市の新庁舎の「おもや」が、2028年「はなれ」が完成予定の新市庁舎ですが、そににともない現在、市役所にある「アート作品」の移設について、市は「現在の本庁舎敷地内には、屋内外に彫刻や絵画など多くのアート作品が展示されており、その中には寄贈されたものや、記念碑として設置されたものがあります」とあり、注目される方針として「新庁舎においては、このようなアート作品を設置しなことを基本としている」としています。

 

さらに今後、専門家などの協力を得ながら、それぞれの作品の価値を判断した上で、移設や保存、処分などの取り扱いについて検討します」とあります。したがって現在西庁舎側にある「府中市平和都市宣言」の記念碑も撤去されることになるでしょう。この記念碑は同宣言10周年を記念して、朝倉響子さんによる銅像が、また東側玄関には西川早春さんの「友愛の像」が設置されています。いずれもこの府中市65年の歴史を刻む大切な記念碑ではないでしょうか。

 

なぜ「新庁舎にこれまでの銅像が設置されないのか」、如何なる理由でそれが方針になったのか。この点はぜひ市に質したいと思います。今の記念碑が新庁舎の存在と相矛盾する性質があるとは思えません。9月の決算委員会でもぜひ質疑をしたいと考えています。

結城りょう

30 5月

府中市のロスジェネ世代はどうなっているのか・・国が就職氷河期世代に就業支援策

府中市議会議員の 結城りょう です。

 

今朝(5月30日)の朝日新聞一面に、「厚労省が就職氷河期世代の就業支援について、助成金、職業訓練を強化する」との記事が掲載されています。記事では、「バブル経済が崩壊後の1993年から2004年ごろに大学、高校を卒業した世代が、新卒時に正社員として採用されず、不安定な働き方を続けた人が多いため、今回、国が支援制度を講じることになった」とあり、「今後3年間を集中的な支援期間として、正社員として雇った企業への助成金の拡充、企業や自治体と連携しての職業訓練が柱」としています。

 

この世代と重なるのが現在、35歳から44歳の約1700万人のうち、非正規雇用が317万人、フリータが52万人、職探しをしていない人も40万人いるとしています。対策の柱は、建設、運輸業への紹介、短期間で資格をえるなどの訓練コース、また正社員として採用した企業への最大60万円の助成金もあるとのことです。

 

以前私も4月16日付きブログ「就職氷河期世代の市民の将来はどなるのか」でこの問題について記載しましたが、この世代が20代前半のときに、雇用を確保し、将来設計を見通せるような社会をつくれなかったのは、政治、行政の責任です。この国に「目先の企業利益に追われるあまり、人材を育成する」という国家戦略がなかったことが致命的です。この記事にもありますが「急な対策、効果見えず」とあります。1990年後半は金融・証券不況、2000年代にはいり小泉政権による「不良債権処理」の名目で、企業を整理淘汰し、勤労者は正規から非正規雇用に置き換えられた時代でした。当然、家庭をもつこともできない人たちが急増するのは当然です。自治体としても国の施策をうけて具体的な相談窓口の設置などを求めたいと思いますが、困難が予想されます。一度、私も府中のロスジェネ世代の状況を調べてみたいと思います。

 

結城りょう

12 5月

今回(2019年)の府中市議会議員選挙開票の再集計作業について思う

府中市議会議員の 結城りょう です。

 

府中市選挙管理委員会による選挙の集計は全国でも一番早いとして有名ですが、今回の市議会議員選挙では再度、投票用紙集計のやり直しとなり、午前0時すぎに最終結果が判明しました。(昨年は午後10時40分ぐらいの段階で判明)投票用紙の再集計の理由は正確には聞いていないのですが、一度は集計の作業台を片付けした段階において、再集計を決断して実施したとのことなので、よほどの理由でしょう。

 

選管事務局の方針として、府中市は集計が日本一早いことを誇っているという「固定観念」があり、その集計作業に不十分さ、曖昧さがあったということではないでしょうか。もしそうだとすれば、それでは本末転倒ではないかと思います。有権者、市民のみなさんにとって投票集計の際、一番求めていることは、「速さ、スピード」ではなく「正確さ」ではないでしょうか。有権者の投票行動が正確に反映されることこそ、一番の目的なはずです。

 

候補者にとっては、「当選」か「落選」かの違いは、まさに「天国」と「地獄」の違いです。選管には集計のスピードより、絶対的に正確さを当然の目的とした選挙集計を要望したいと思います。一度議会で取り上げることが必要だと思います。

結城りょう