08 10月

都立小児総合医療センター(府中市)、残業代未払い1億2000万円を勧告受けて全額支給(東京新聞)

今朝(8日)の東京新聞3面には、府中市にある都立小児総合医療センターが、「医師らの夜間や休日の勤務に適切な賃金を支払っていなかったことが、センターへの取材でわかった。センターは昨年3月、立川労働基準監督署から是正勧告を受けて、今年6月までに未払い残業代約1億2000万円の全額を支払った」とあります。

この記事によれば未払いだったのは、「約80人の医師を含む職員計130人に対する2014年3月から2年間の残業代」とのこと。「同センターは、医師の夜間勤務については、救急治療など実際の業務があった時間だけは割り増し賃金を支払ってきたが、労基署はセンターの夜間や休日の勤務は負担が少ないとはいえず、通常と同様の労働に相当すると判断、待機時間も含め時間外労働として割増賃金を支払うよう求めた」とあります。

これまでの医師の夜間や休日労働に対しては、賃金の支払い方が問題となってきましたが、今回の立川労基署による措置で、一定の基準が確立されたと思います。最近では公務職場も含めて、多くの企業がブラック化していくなか、労組の運動や国会論戦、マスコミもブラック企業の問題を取り上げること多くなりました。共産党もブラック企業対策は、他党に先駆けて国会で取り上げてきたこともあり、運動と世論が行政を動かすことを実感しています。私はブラック企業の犠牲になった勤労者の方々を無駄にさせないためにも、これからもこの問題、注目していきたいと思います。

01 9月

公務員定年65歳に・・19年度から段階的に延長(日経新聞)

今朝(1日)はJR北府中駅であいさつ、終日、一般質問準備、夕方に宣伝、夜に会議を予定。さて今朝の日経新聞朝刊1面に、公務員の定年を65歳に引き上げることを政府が検討しているとの記事があります。

記事によれば「政府は現在の60歳の国家公務員と地方公務員の定年を65歳に延長する検討に入った」とし、「2019年度から段階的に引き上げる案を軸に調整する。公務員に総額人件費を抑制するための総合策もあわせてつくる。少子高齢化が加速するなか、労働人口を確保する。政府が率先して取り組むことで、企業への波及効果も狙う」とあります。

年金支給開始年齢が引き下げられるなかで、それまでの生活設計を保障するためには、65歳まで定年延長という手段を国策にするということです。一方で記事では、公務員の職員全体に占める中高年の割合が高まることで、人件費が膨らむことへの対策として、中高年層の給与減額案を検討し、総額的に人経費を抑制しようという考えであることも記事では伝えています。

民間の金融機関に勤める方に聞くと、大手金融機関では55歳で本体からの雇用が打ち切られ、その後は関連企業や取引先などへ出向、転籍になるとのことです。雇用については、63歳~65歳までの再雇用を保障されるとのことですが、賃金は大幅カットになるとのことです。

私のような世代(1970年生まれ)のものは、年金支給開始年齢が70歳から75歳になるのではないかという、マスコミの記事も目にします。つまり生涯、働かなくてはいけない人生になるのでしょうか。これは政治の責任です。年金制度を軸とする社会保障制度の再構築と雇用延長の問題をリンクして検討し、制度改革しなければならないでしょう。市民と野党がつくる連合政権は、こうしたわが国の雇用と社会保障の改革を、まず着手しなければならいと思います。

08 8月

東京の最低賃金、958円に・・26円引き上げ答申

今朝(8日)は府中駅北口デッキであいさつ、午前中打ち合わせ、午後会議、打ちあわせ、夕方に宣伝を予定。さて毎日新聞多摩版の報道によると、「東京地方最低賃金審議会は7日、都内の最低賃金(時給)を26円引き上げ、全国で最も高い958円に改正するよう東京労働局に答申した」とあり、早ければ10月1日から適用されるとのことです。

記事によると「東京労働局は自治体や事業所など約4000ヶ所で改正の周知と法令順守を呼び掛ける。最低賃金アップによって経営に影響がある中小企業向けには、都最低賃金総合相談支援センター(電話0120-311-615)へ、無料相談受付中」とのことです。この間、共産党や東京地評(労組のローカルセンター)などでは、東京の最低賃金を1日も早く1000円にと要求してきましたが、もう少しのとこまできています。確かに東京は仕事(雇用)はあるのですが、その割に賃金は低いこと。なにより物価が高いことが、生活困難の原因となっています。私は全国どこでも一律の最低賃金として1000円への早期到達と、東京については将来、中小零細企業への経営支援策と一体で、1500円の実現も要望したいと思います。

07 8月

「過酷な新聞奨学生 新聞労連シンポ」(赤旗日刊紙)・・自身の体験を踏まえて

今朝(7日)は西武線多磨駅であいさつ、午前中生活相談、午後、一般質問準備など。さて今朝のしんぶん赤旗の4面には、新聞労連主催による新聞奨学生の実態を告発するシンポジウムの記事が掲載されています。記事によれば「集金がないコースを選択したのに、集金を強要され、賃金も支払われない」「突然、拡張(新聞の営業)をやるように言われ、授業に出られなくなる」のなどの相談事例を紹介。

シンポに参加した法政大学の上西充子教授は「新聞奨学生の募集は労働条件がはっきりしない。実質的に職業紹介事業になっているので、労働条件の明示が必要だ」とし、新聞通信合同ユニオンの加藤書記長は「奨学制度には、新聞発行本社、奨学会、販売店がかかわっている。本社が責任をもつようにすべき」と発言されています。

実は私自身も大学の1年と2年の時、日経新聞の新聞奨学生として勤労学生をしていた経験があります。豊島区の要町にある日経新聞の販売店に住み込みをし、朝3時に起きて朝刊の配達(部数は250~270部程度)。6時には配達を終えて、朝ごはんをとり大学に行き(夕ご飯もありました)、夕方4時までには、店にもどってきて夕刊を配達。確か週1日の休みは保障されていたと思いますが、新聞代の集金は毎月25日から行い、月初めまでには終わらせていました。新聞の営業拡販こそありませんでしたが、こんな毎日でしたので、朝刊の配達が終わったら「あと9時間後には夕刊の配達なんだな・・」と、毎日が時間の圧迫感を感じながら過ごしていた記憶あります。また部屋は店の2階に個室があり、間取りは3畳もない小さな部屋で夏は暑く、冬は寒い毎日。いっしょに働いていた仲間は「まるで『独房』のようだな」と笑いながら、冗談を言っていた記憶があります。

また小遣いとして、毎月7~8万もらっていた記憶があり、日経新聞社から1年間50万円の奨学金が保障されていました。私が住み込みをしていた店には、12~13人の大学生や予備校生の仲間もいて、私は2年間、一応単位はすべて取得はしました。予備校生も大変優秀な方も多くいて、あの過酷な労働のさなかに受験勉強して、有名私大などに合格した予備校生もいました。

あれから26年の歳月が経ちますが、今日の赤旗の記事を見て、自分が働いていた時代よりも、さらに新聞奨学生の勤務状態が悪化していることに、胸を痛める思いです。私が新聞奨学生だったのは平成元年と2年の時、バブル経済絶好調の時代。新聞奨学生などあまりいませんでしたが、今は格差と貧困の時代のなか、働きながら学校に通う学生も多いのではないでしょうか。わたしはあらためて社会の貧困、そして未来ある若者に対して将来を展望できる、政治の責任を感じるものです。

27 7月

日本建設業連合会が、加盟企業に対して時間外労働に上限基準を自主的に設ける方針(東京新聞)

今朝(27日)は東府中駅であいさつ、午前中議会報編集委員会に出席、打ちあわせなど。さて今朝の東京新聞朝刊3面には、日本建設業連合会(日建連)が先の新国立協議場の建設工事にかかわって、工事関係者が自殺した事件をうけ、同会の会員企業に対し、時間外労働に上限基準を自主的に設けることを発表したとあります。

記事によると「日建連の山内隆司会長(大成建設)は『(事件をうけて)背景に荷重労働の問題があったとすれば遺憾。関係のみなさまにお詫びする』と陳謝。同様の事態が起こらないよう『就労環境の改善に取り組む』と述べた。さらに『日建連は具体的な上限時間などの数値基準を今後詰める。段階的に強化して国が導入する基準に近づけていく方針だ。会員企業140社が対象になるが、会員以外の下請け企業などにも基準を守る取り組みを働きかける』」としています。

おりしもこの事件は、労働組合のナショナルセンターである連合が、政府、財界との間で一部専門職を残業代支払いなどを労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」などの導入で合意した矢先の事件でもあっただけに、衝撃的なニュースとなりました。

建設業界は各現場に工期が定められており、それまでに工事を完了させなければなりません。そのために工期内の着工をめざして、無理な労働が横行します。日本の労働組合とナショナルセンターは今日こそ、法的、行政的にも制度的縛りをかけて労働時間規制を図ることに、全力をあげなけらばならないと思います。