府中市議会で「水道水源井戸の有機フッ素化合物汚染の原因究明と汚染除去を求める意見書」が全会派一致で可決
府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。いつもブログをご覧になっていただき、ありがとうございます。
昨日(3月22日)の府中市議会本会議で、国と都に対して「水道水源井戸の有機フッ素化合物汚染の原因究明と汚染除去を求める意見書」が全会派一致で可決されました(提出者は生活者ネットワークの奥村さち子議員)。私も意見書提出の賛成者の一人として名を連ねました。
昨年10月、東京新聞社会面で「有害物資の血中濃度、全国より高く」「府中2倍、国分寺1.5倍、NPOが市民調査」「浄水所2ヶ所、昨年まで指針値超」とのショッキングな見出しの記事が報道されました。内容は「水道水の汚染が指摘された府中市の住民を対象に、NPO法人が実施した血液検査で、発がん性や発育への懸念される有害化学物資の血中濃度の平均値が全国平均の2倍超だったことがわかった」と報じています。記事ではこの原因として考えられるものとして「府中市の武蔵台浄水所では2019年まで指針値を上回る有害化学物資が検出されていた」としています。
以下、市議会で可決された意見書全文を掲載します。
2019年5月、国連の残留性有機汚染物資に関するストックホルム条約締約国会議は有機フッ素化合物PFOAの製造・使用禁止を決議した。同年6月、東京都水道局は、有機フッ素化合物濃度の高い府中市武蔵台浄水所等の水源井戸からの取水を止めた。その後の報道等から市民の間で不安が拾っている。有機フッ素化合物は、熱にも油にも水にも強く、泡消火剤やフライパンの表面加工、撥水剤などに幅広く使われているが、自然界で分解されにくく、体内に蓄積されたガンなどの発症リスクが指摘されている。
府中市において地下水は、貴重な資源であり住民の誇りでもある。長年、井戸水保全の活動に多くの住民が関わってきた。安全性が欠かせず、汚染除去方法の確立も重要である。また、汚染拡散防止のためにも揚水の継続が必要である。よって、府中市議会は、政府および東京都に対し、次の事項について要望する。
1、有機フッ素化合物の汚染原因を究明し、情報を開示して汚染原因を解消すること。
2,PFOA,PFOSの活性炭による除去などの方法を確立すること。
3,PFOA,PFOSの規制に伴い、代替の有機フッ素化合物が使われていることから、PFHxSなどについても検査すること。
以上地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
令和3年3月22日 あて先 内閣総理大臣、環境大臣、東京都知事