府中駅周辺再開発事業を総括、検証せよ!・・市税総額350億円投入
府中市議会議員の 結城りょう です。
★府中駅 中心市街地再開発の現状は・・バスロータリーに横断歩道復活求める
府中市長選挙が終わりましたが、今回の争点の1つに府中駅周辺を中心とする、街づくりのあり方が問われました。市は総額350億円の市税を投入して、京王線府中駅南口再開発事業を2017年7月に完了させました。この事業は三代にわたる市長、吉野和男市長時代の1993年の府中駅南口B地区(伊勢丹フォーリス)の建築に始まり、野口忠直市長時代の2005年C地区(くるる)、そして高野律雄市長に、2017年のA地区(ル・シーニュ)の竣工でほぼ四半世紀にわたった計画が完了しました。
とりわけ、高野市長の下で進められたA地区(ル・シーニュ)開発では60億円ので保留床を購入し、当初計画にはなかった6億円の地下駐車場の買い取りをはじめ、交通広場整備など巨額の市税が投入されました。一方、この床の買取、プラッツの新設によって、長年親しまれてきたグリーンプラザが廃止、取り壊されました。
★2019年9月に伊勢丹が撤退
歴代市政は「府中駅周辺が活性化すれば府中の町全体が元気になる」と鳴り物入りでこの計画を推進してきました。ところが、昨年9月に、南口再開発計画の基幹店として誘致した伊勢丹が23年の営業活動終え撤退、それだけでは止まらず、周辺の商店の相次ぐ閉店。歴代市長の失政を問う声が広がっています。
★府中駅バスロータリーに横断歩道復活求める声広がる
とりわけ、閉店が相次ぐ東側の商店から、疲弊の原因に駅東西を結ぶ横断歩道の廃止を指摘しこの復活を求める声が出されています。事実、2018年の市議会には、府中駅東側の「府中35番商店会」から復活を求める陳情が市議会に提出されています。識者からは「伊勢丹・くるるの間を通る道路を相互通行にし、この事も関係し、交通広場新設で動線を無視してペデストリアンデッキ主体に設定し、横断歩道を廃止したことは大きな誤り」との指摘があります。高野市長は府中駅東側の店舗が閉店していく事態に対して、市民、商店の意見を素直に聞きとり、可能な改善策を図ることは急務ではないでしょうか。このままでは府中駅中心市街地活性化計画どころではなくなるでしょう。(府中革新懇・丁弘之)