府中市の小学校で「いじめ隠し」・・府中市に賠償命令(毎日新聞)
府中市議会議員の 結城りょう です。
今日(1月23日)付の毎日新聞に「(府中市の)小学校校長いじめ隠し」という見出しで、東京高裁が府中市に賠償命令を認定という記事があります。記事では現在20代女性が学校の設置者であれう府中市に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、市に756万円の支払いを命じたとしています。損害賠償を求めた女性は「小学校在学中にいじめを受けていたのに、校長や教諭に放置され、心的外傷後ストレス障害を発症した」とのことです。さらに記事では高裁の裁判長の話として「いじめ問題を封印して闇に葬った」と述べたとあります。
ちなみに1審の東京地裁立川支部判決(2018年3月)では、訴えの女性の請求を棄却したそうですが、「東京高裁の野山裁判長は、校長と教諭2人が女性を診断した医師と面談した際のやりとりに着目」とあり、「校長が先頭に立っていじめの存在を否定し続けた。こうした対応が、PTSDの症状を長期化させた」と記事にあります。ちなみに府中市の教育委員会は「判決文を精査して対応する」とのことです。
私はいじめ問題では、2016年2月の一般質問で取り上げたことがあります。この時は、実際に府中市内の小学校でいじめにあった女子児童の実例を取り上げ、当時の学校と市教委の対応の問題点、今後の対策について取り上げました。この記事を読んでの感想は、「まさか府中市ではこうした『いじめ隠し』のような事態は、起こらないだろうと信じたいし、あってほしくない」と思っていましたが、今日の記事を読んで大変ショックと同時に、今後の対応について、ぜひ議会で質していかなければならないと強く思いました。
教育委員会による「いじめ隠し」の実態がマスコミでもたびたび取り上げられますが、大切なことは、いじめの「事件」を教訓として、いじめはいつでも起こりうるという事態を想定して、管理職はじめ教員による、丁寧な対応が必要であると思います。ではなぜこれまでの教訓が府中市の学校現場では生かされていないのか、私も2月議会でこの問題、質したいと考えています。