府中市でも無料低額宿泊所の劣悪個室の解消求めたい
府中市議会議員の 結城りょう です。
今朝(5月15日)の東京新聞6面に、厚生労働省が「貧困ビジネス温床、無料宿泊所、劣悪個室3年で解消」との記事があります。
記事では「生活保護費を搾取する貧困ビジネスを排除するために、厚労省は14日、生活困窮者が利用する無料・低額宿泊所の設備や運営方法の最低限の基準を定めた省令案の概要を公表した」としています。またこの記事では、環境が劣悪といわれている一部屋に間切りをした複数のスペースを設けている簡易個室を3年以内に解消するとのことです。7月に省令を制定し2020年4月から施行予定。「省令案では、入居者が自立した日常生活を営むことができるよう、必要なサービスを適切に行う」ことが基本方針を設けるとし、居室は個室を原則としています。
さらに簡易個室のほかに、多人数の居室も3年以内に解消を図るとしています。さらに「入居者数やサービス内容に応じて適切な人数の職員を配置すること、職員の責務として入所者に必要な支援を行う」としています。
今回の省令は、従来から指摘されていた法的拘束力がなかったことを、補うために行われるものであることは評価できます。いわゆる「貧困ビジネス」の温床といわれる無料宿泊所は2000年以降急増したといわれています。1998年の金融不況に端を発し、野宿生活者が急増、政府も生活保護受給者を受け入れの拡充したことにともない、各地で設立されていったのが無料低額宿泊所といわれています。府中緊急派遣村の方とも話したことがありますが、自治体も生保受給者を事実上、無料宿泊所に「丸投げ」する傾向があったとも指摘されていました。
私も実際に無料宿泊所で生活していたが、とても悲惨な生活だったという方の話を伺ったこともあります。また以前、一般質問でも貧困ビジネスの問題を取り上げたこともあります。今回の省令改正強化にともない、府中市の生活保護行政に好影響を与えることを期待し、今後もこの問題を取り上げたいと思います。
結城りょう