府中にある都立病院は独立法人化でなく、都の直営でこそ患者、利用者の命を守れる!
府中革新懇の19年1月15日号に、元都立府中病院で勤務されていた市民の方(多摩メディカルキャンパスを良くする会事務局長)が、府中にある都立病院の「地方独立行政化」に反対し、都の直営でこそ患者の命を守れる趣旨の投稿をされていますので、紹介します。
【石原知事のもと東京都の福祉が切り裂かれた】
1999年に誕生した石原都政は開口一番、都民に対して「何が贅沢といえば福祉だ」として、16の都立病院の統合、廃止、公社化を断行、8つに減らしました。また高齢者医療の要である老人病院を地方独立行政法人化、公社に移行し、老人福祉施設はすべて民営化して、ゼロとなりました。
2018年1月、8つの都立病院に対して、「地方独立行政法人」への移行が病院経営にとって①効率がよく、②もっとも柔軟な経営形態であると提言しました。この提言をうけて都立病院経営本部は、同年「都立病院新改革プラン2018」を発表。6年間の中期計画で独法化を含む検討に着手。都立病院が直営でなくるなことは、「東京都は都民の命や病気は責任をもちません」と言っているのと同じであり、行政の責任放棄です。
さて問題の「独法化って何?」とよく聞かれます。一般に知られているのは「医療法人」や「○○財団法」などがあります。都立病院の独法化は民営化そのものです。経営改善といえば聞こえはいいのですが、儲け第一主義です。そのしわ寄せは患者、利用者に負担増となって跳ね返ります。有料の個室が増え、料金もあがります。分べん料も2倍に値上げしています。また診断書や紹介状はじめとして各種手数料もあがります。使用料などの徴収も都民と議会のチェツクが無くなりますので、それが可能となります。
都立病院の理念には「いつでも、だれでも、安全で、質の良い、患者中心のあたたかい医療を提供するために全力を尽くします」と書いてあります。この理念の実践こそ都民が求める都立病院です。(多摩メディカルキャンパスを良くする会事務局長)
結城亮(結城りょう)