府中市の公立小中学校で「学校へ行きたくても行けない子」が206人(2018年度)
市民がつくる市民運動のミニコミ誌「府中革新懇ニュース」の12月15日号で、若松町に住む築山武司さん(元教員)が、府中市内の小中学校に通う児童、生徒のうち「学校へ行きたくても行けない子」の状況について寄稿されていますので、紹介します。
【学校に行きたくても行けない子どもが小中あわせて206人もいる】
学校に行きたくても行けない子どもたちが相談する場所として、保護者の相談者として、また子どもたちの学習支援の場所として、市教委は府中市立教育センター内に「けやき学級」を設置しています。その「けやき学級」について、市教委の指導主事に聴いたところ、「常勤職員はいませんが、嘱託職員として校長経験者が7人、非常勤職員として臨床心理士が8人、今後臨床心理士複数を配置予定です」とのことです。
「けやき学級」で学習支援をうけ、一定の学力をつけて希望する高校に進学した子は何人かいます。市内の公立小学校22校で児童数13908人、児童数の多い府中2小が1108人、府中1小が960人、児童が少ない武蔵台小が312人、新町小で331人。公立中学校11校で生徒数5711人。生徒数の多い府中8中で708人、府中2中で652人、少ない府中7中で243人、府中10中で303人です。
学校に来れない子は小中あわせて297人です。この数字は府中7中、府中10中の生徒数に近い数字です。「けやき学級」は教育センターに併設されていて、教室の数も少なく、遊ぶ校庭もありません。職員数も少なく子どもたちと話をするのも不憫を感じています。300人近い子供たちにもっと教育予算を増やして、職員数も増やしてゆっくり子どもたちと話をしたり学習支援をしてほしいものです。
「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」と日本国憲法第26条にあります。教育を保障するために、子どもたちの声をよく聞き、教育行政担当者は考えてほしいものです。(府中革新懇18年12月15日号より)
結城亮(結城りょう)