「保育所落選狙い」過酷な保活・・国や自治体が環境整備を
【東京新聞の報道から・・露骨な保育所落選狙い、背景に過酷な保育所の「イス取りゲーム」状況】
昨日(9月17日)の東京新聞4面で、共同通信の女性記者が保育所の待機児童問題で国の施策について論評されています。この記事では「保護者が育児休業を延長するために、あえて倍率の高い認可保育所への入所を『落選狙い』で申し込む行為が問題とされている。待機児童が多い都市部では、保育所入所に向けた『保活』は過酷な『いす取りゲーム』であり、入所を希望する保護者は『迷惑』と憤る」。
「しかし子どもをいつから保育所に預けて働くかは、個人の価値観で自由に決めることができて当然だ」と見解をのべ、続けて「落選狙いはなぜおきるのか。賃金の50~67%が雇用保険から給付される育休は、原則的に子どもが1歳になるまでしか取れないが、預け先が見つからない場合に限り、最長2歳まで延長できる」とその原因をのべています。
【男性の育休も推進させ、女性にとって就労と子育てが二社択一にならない社会を】
この「落選狙い」の件については、都内の行政区の保育担当者の方から以前、聞いたことがあり、「かなり露骨ですよ」と話をされていました。また「落選狙い」を問題にした自治体では、国に規制措置を要望したところもあるとのことです。確かに行政制度を「悪用」しているという側面があるかもしれません。しかしこの記事を書いた記者の方のように、自身のお子さんを保育所に入所させることができず一度は「退職」も覚悟された身として、「実際に(わが子を保育所に)落ちた当事者としては、落選狙いにショックを受けた。インターネットでも『わがまま』との批判があがる。だが元凶は、やはり待機児童問題だ」と論じています。また「国は親子の状況に合わせて、希望する時期に保育所に入れるよう、国や自治体は環境整備を急ぐべきだ」とする意見が正しいのではないでしょうか。国は保護者がお子さんを何歳まで過ごしたいかといったニーズに基づいて、育休制度を設けるべきではないかと思います。保護者としては、当然ながら0~2歳ぐらいまでは、そばにてい育児をしたい」と思うのも、理解できると思います。
記事では最後に、女性記者の方が主張しているように「現状では5%にとどまる男性の育休取得を推し進める男性の育休取得を推進することも必要だ。女性にとって、就労と子育てが二社択一にならない社会を目指したい」という意見が、一般的な社会となるための施策を、私も行政に求めていきたいと思います。
結城亮(結城りょう)