インターネットカフェの寝泊り利用者調査を東京都が実施(読売新聞多摩版)
【30代、50代の現役世代が深刻な状況】
今朝(28日)の読売新聞多摩版に、また同じ紙面には、「都が26日、インターネットカフェなどで夜を明かす利用者に対し、都が初めてアンケート調査をしたところ、およそ4人に1人が『住居がない』と回答」とあります。この調査は2016年11月~17年1月、ネットカフェや漫画喫茶、サウナなど都内502店を対象に実施。回答者のうち、「旅行・出張の宿泊」が37%、「住居が無い」が25.8%、「遊びや仕事で遅くなったため」が13.1%」「住居がない」と答えたのは244人、職業はパート、アルバイト、派遣労働者が7割を占めた」。また「住居がない」と「住居を失う恐れがある」をあわせた363人のうち、9割は「同種店舗を週に3~4日以上利用」とあり、年齢別では「30代が38.6%、50代が28.9%。月収は「11万から15万」が46.8%と最多。住居を確保できない理由では、6割が「入居に必要は初期費用が準備できない」とあります。
【積極的な行政支援策を求めたい】
私も16年6月議会の一般質問で、生活困窮者救済を求める質疑を行ったことがあります。その質疑では、府中市内にもネットカフェが数店舗あることから、その実態調査の実施や、寝泊りしている人々に対して、市の生活困窮者自立支援制度を紹介するチラシなどを、ネットカフェやコンビニに設置することなどを要望したことがあります。今から10年ほど前から、「ネットカフェ難民」の存在が日本の貧困の象徴的な存在としてクローズアップされました。今回の都の調査を分析すると、いわゆる「現役世代」と言われる人々が、住まいを失う貧困生活に陥っていることです。またアパートに住む初期費用さえないから、ネットカフェで寝泊まりする実態があります。こうした方々には、まず生活保護を受けて、暮らしの立て直しをして、仕事を見つける努力を促すことが必要ではないでしょうか。こうした方々に、救済の手の届く支援策を行政も行う努力を、議会でも求めたいと思います。
またこの多摩版には、「路上、夜の実情・・支援する若者」と題して、東京工業大学の大学院生らでつくる市民団体「ARCH」が21日未明に行った路上生活者の支援する様子を伝えています。記事では「ボランティアを含む約100人が新宿、渋谷、千代田、中央の4区で実施、このうち新宿区では都が調査した昼間のホームレス概数の2倍以上となる約300人を確認した」とあります。同様の調査は、2月と3月にも行うとあります。今後の活動を注目したいと思います。