国民健康保険制度を守れ・・公的責任による社会保障制度を
★国保税高騰に原因・・国による国費投入の削減が主な原因
今日(25日)は西武線多磨駅であいさつ、午前中赤旗拡大行動など。さて先日、府中市の国民健康保険運営協議会が、平成30年度は保険料の値上げをしないという報告をしました。国保は年金生活者、自営業者、非正規雇用労働者などの方々が加入する保険ですが、加入者の生活困窮と貧困化、あわせて国による国費の投入が年々削減されるなか、保険料も年々上がり続け、滞納者が2割近くでています。現行の国保制度を維持するためには、これまで以上に国庫負担を増額し、あわせて市区町村の繰り入れが必要です。ところが国は1980年代の50%~今では20%にまで減額、その結果保険料は80年代には3~4万円であったものが、2000年代には8~9万円と急激に上昇しました。一方で国保の運営主体である市区町村は、国保料を軽減するために市税から繰り入れを実施してきましたが、来年度から都道府県に一本化されることにともない、厚労省は基本的には市区町村~の繰り入れをさせないとういのが方針です。
★国民健康保険は相互扶助制度ではなく、公的責任による社会保障制度である
府中市の場合で仮に市が国保に繰り入れをしなかった場合を試算すると、モデルケースで40代の夫婦と子ども2人世帯では所得を170万(給与でない)とした場合、現行保険税額が17万8117円がなんと、30万771円となり約12万2600円も値上がりすることになります。どうしてこんな結果になるかと言えば、府中市の場合、他市よりも一般財源からの繰り入れが大きいためです。
国も急激な国保税の値上げは、国民からの大反発を受け、2019年のいっせい地方選挙の大争点になることも予想し、「激変緩和措置」という名目で、保険料の値上げを少しずつなだらかにすることを方針としています。しかしながら本質的には将来的に、国保税を今以上に大きく引き上げる方針については、変更していません。厚労省も市も国保の運営については「被保険者間の相互扶助」という位置づけをしています。しかしながら、もともと健康保険とは決して助け合いでは対応できない、人の命と身体をを守るという問題に対する公的責任ともいえる社会政策ではないでしょうか。国民皆保険制度という先進国でも優れた制度をもつ我が国の社会保障制度を守り、発展させていくために共産党は、国民運動と一体で国会でも地方議会でも論戦していきたいと思います。