14 9月

府中市教育委員会の教科書採択をめぐる、「審議」非公開の手法を問う

今日は午前中、市議会再開発特別委員会傍聴、午後、原稿整理など。さて府中市の道徳教科書の採択の手法をめぐり、共産党議員団の服部ひとみ議員が9月議会の一般質問でこの問題を取り上げました。府中市教育委員会のこれまでの教科書採択の手法としては、「教育委員会定例会の場で、採択候補となる教科書選定の協議を含め審議をしてきた」(教育部長答弁)としていました。つまり公開の場で、各教育委員が教科書採択に対する意見を述べ合い、公開の場で決定していました。

しかし今年からは、「教育委員の合意のもとに、非公開の臨時会において採択候補の協議を、公開の定例会において教科書の採択を行うこととし、審議と協議の区別を明確にしました」「教科書採択の決定過程が非公開になったことには、臨時会で教科書採択は行っていないこと、臨時会の協議内容は後日公開対象となること、公開の定例会において選定理由を明らかにしたうえで、各委員が反対意見を含めて自らの考えを述べる機会を確保していることから、今回の教科書採択は今まで以上に慎重かつ丁寧な手順で行った」としています。

また非公開にした理由については、「定例会における採択議案の審議前に、教育委員会が採択候補とする出版社を対外的に公表することが、あたかも採択が行われたかのように取り扱われ、また各委員の個別意見が独り歩きしたりするなど無用な混乱をもたらす恐れがあるため、法令に基づいて非公開とした」としています。

私はこの答弁が今回の問題の核心部分だと思います。つまり教科書採択をめぐり、市教委の立場からすると、いわゆる「左右」からの世論がはたらき、各教育委員にその「圧力」が加わえられる可能性を考慮し、市教委は個々の教育委員が意見を述べあう場を、「協議」という名の非公開の手法にしたのではないでしょうか。ちなみに近隣では武蔵野市が、中野区と北区、横浜市と相模原市が審議非公開の手法とのことです。

教科書選定という問題は国家観とその思想、またある意味で階級的史観がからむこともあり、国の将来を左右する問題であることが、この一件でもわかります。私もこの問題、各方面から意見を伺い、認識を深め、教育委員会とは何か、また真に適正な教科書採択のあり方について、再度取り上げたいと思います。 

pocketlinehatebuimagegalleryaudiovideocategorytagchatquotegoogleplusfacebookinstagramtwitterrsssearchenvelopeheartstaruserclosesearch-plushomeclockupdateeditshare-squarechevron-leftchevron-rightleafexclamation-trianglecalendarcommentthumb-tacklinknaviconasideangle-double-upangle-double-downangle-upangle-downstar-halfstatus