「AI(人口知能)で採用活動・・全国の地銀が『採用』」(東京新聞)
今朝(16日)の東京新聞総合面(6面)では、「AI(人口知能)を活用して、全国の地方銀行が採用活動の円滑化に努めたり、顧客の相続相談や融資策の開拓といったサービス向上につなげたりする動きを強めている」という興味深い記事があります。また「超低金利の長期化や人口減少で経営環境が厳しい中、膨大な情報を瞬時に処理できるAIを使うことによる労働力削減効果に着目し、業務効率化につなげる狙いもある」としています。
記事では「福井銀行が新卒学生の採用でAIの活用をはじめ、横浜銀行では顧客の相続相談にAIを活用、福岡銀行では他の銀行グループと共同して企業の財務や決裁といいった情報をAIが常時分析する仕組みの開発を、また北国銀行では中小企業の財務情報をAIが自動分析できるシステムを4月に導入、顧客企業の経営状況を効率的に把握できるようになる」とその動きを伝えています。つまりこれまで人間が行っていた高度な知能労働を、AIがとってかわってできるようになり、しかも費用も効率も大幅に削減され、まして人間の知能労働より正確さも大きく増すとなると、これはもう人間が必要ないような企業社会になるのではないでしょうか。
東京新聞で紹介している銀行のAI活用の業務内容は、これまで銀行員の長時間過密労働の温床となってきた業務ばかりです。これをAIが瞬時にこなせるということは、見方を変えれば多くの銀行員が長時間過密労働から解放されることにもなるのではないでしょうか。同時に、これは全ての産業で活用できることにもなり、それしだいで勤労者(労働者)が必要なくなる社会になるのではないか。また使い方を誤れば、人間がAIに命令される社会になってしまうのか。今後のAI活用の動きに注目したいものです。