アメリカ、ロシア接近?キッシンジャー元国務長官の訪露と朝鮮半島情勢
今朝(4日)は府中駅北口デッキであいさつ。さて7月2日の産経新聞ニュースでは、アメリカとロシアの動きについて報じ、「米露首脳会談を“橋渡し”? キッシンジャー元米国務長官 ロシアで存在感」とあります。
ニュースによれば、「1970年代に米国と中国の国交正常化を主導し、現在もトランプ米大統領に外交上のアドバイスを行っているとされるキッシンジャー元米国務長官(94)がこのほどロシアを訪問し、強い存在感をみせつけた。訪露中、米露首脳会談の開催決定も発表され、同氏が“橋渡し”をしたのではとの憶測も呼んだ。キッシンジャー氏は6月30日、モスクワで外交専門家会議に出席。同氏が発言するタイミングに合わせ国営テレビが会場を中継するなど、露側の高い関心が伺えた。キッシンジャー氏は『米露の緊張は過去にも繰り返し起き、克服されてきた』などと発言し、米露関係の将来に楽観的な見通しを示した。同氏は6月29日にはクレムリンでプーチン大統領と会談。内容は非公表だが、米ホワイトハウスは同日、7月の米露首脳会談実施を公表しており、キッシンジャー氏が調整役を担ったのではとの観測が露メディアで浮上した。キッシンジャー氏は昨年もロシアを訪問し、プーチン氏と会談。直後に対露関係の重要性を強調する論文を公表するなど、ロシアを重視する姿勢で知られる」とあります。
この記事にあるように、「キッシンジャー氏はトランプ大統領に外交上のアドバイスを行っている」との部分がカギではないでしょうか。確かにトランプ大統領は経済人(商売人)であり、これまで政治経験のない大統領。当然アメリカの世界戦略(外交安保)については、その道の「プロ」の指示がなければ行動できないのではないでしょうか。その「プロ」がキッシンジャー氏とすれば、アメリカの対露政策がこれまでのオバマ政権のような強行策から、融和策になることを意味します。
さらに今朝の「赤旗日刊紙」の国際面では、韓国の文在寅大統領の動静について載せ、同大統領がトランプ大統領と会談についてコメントし、「朝鮮半島の非核化を共通の目標とし、平和的な方式で解決していくことで合意した」「(朝鮮半島の)平和統一にむけた環境づくりで韓国の主導的な役割や南北対話の再開に関し、トランプ大統領から支持を確保したことが極めて重要」とあります。産経の記事から察すると、当然、朝鮮半島情勢に関するトランプ大統領の言動についても、キッシンジャー氏が背後にいると思われます。アメリカの世界戦略は、日本の政権の外交・安保政策にも重要な影響を及ぼすだけに、注目される動きではないでしょうか。