「将来推計人口」・・高齢者『引退』なき時代へ(毎日新聞)
今朝(14日)はJR北府中駅であいさつ、午前中打ち合わせ、午後はさいたま市へ。さて10日付の毎日新聞では「高齢者、引退なき時代へ」と題する記事が掲載されています。記事では、「今回の推計で、現役世代(15~64歳)の人口は50年後、現在より4割以上減るとされた。人口構成が激変していく中、社会の担い手をどう確保していくのか。政府が昨年6月に発表した『1億総活躍プラン』。現役世代の男性に偏っていた働き手に、女性や高齢者にもより多く加わってもらい、経済活動の維持を図る狙いがある。今後、65歳以上の雇用延長も進める方針で、高齢者に、支えられる側から支える側に回ってもらいたい考えだ。高齢者となっても「引退」しない時代は目前に迫る」としています。さらに記事では、「高齢者という『くくり』自体も見直そうという動きがある。高齢者の定義は国際的にも『65歳以上』が一般的だ。これを『75歳以上』に見直すべきだとする提言を日本老年学会などが今年1月に発表した。同学会前理事長の大内尉義・虎の門病院院長は『今の65歳以上の人は、以前に比べ元気な人が多い』と説明する。ただ高齢者の健康状態は人によってさまざま。新たな年齢の線引きを設けるには慎重な検討が必要だ」としています。
◇社会保障制度、痛みどこまで
記事では「高齢者増がもたらすのは医療や介護など社会保障費の膨張だ。2015年度の約117兆円が10年後に149兆円に拡大。高齢化率が38・4%となる65年にどこまで膨らむか見通せない。経団連の榊原定征会長は7日、財政制度等審議会(財務相の諮問機関)会長就任の記者会見で『改革しなければ社会保障制度は持続可能性を確保できない。国民の将来不安を招き、消費停滞につながる』と訴えた」「日本総研の西沢和彦・主席研究員は『国民の負担を増やしつつ給付費も抑制することが必要だ』と話す」あります。
この記事を読む限り私(46歳)のような現役世代は、将来にわたって「定年」後の年金生活で老後を過ごす、などということはなくなり、死去するまで働き続けることを前提とする社会になるということです。さらに今後の日本は、社会保障制度の再構築や拡充策などはありえず、国民負担増と給付減を前提とする社会は必然的という内容です。安倍政権に変わる市民と野党の連合政権は、この点でも国民に展望を与えるビジョンを示し、世論の支持を得なければならないと思います。