(府中市)府中市内にある大型公共施設への民間活力導入の考えに警鐘を発する・・安易な人件費の引き下げにならないように(市民の声より)
府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。
私の市政通信(10月号)をご覧になられた市民の方から、大型公共施設の民間活力導入を議会で求めた記事について、ご意見をいただきましたので以下紹介させていただきます。
★安易な民間活力導入に危惧、府中市美術館は良い施設であり民活導入はふさわしいのか?
本日は10/11月合併号を拝読して気づいたことがあり、メールをお送りすることにいたしました。紙面の裏面、大型公共施設の「民間活力導入」に関する文章についてです。近年、公営の施設の運営に民間企業が関わることが増えています。ゆうきさんが「民間活力導入」という言葉で具体的に何を意図されているのかは、「市政通信」からは必ずしも明確ではありませんが、かりに市の施設の運営に民間企業を関与させることになったとしても、それがそこで働く人の労働条件の悪化やサービスの質的低下につながることがないよ細心の注意を払い、万全の体制を整えるべきではないかと私は考えます。
とくに、ゆうきさんが府中市美術館を他の施設と同列に並べ、槍玉にあげられたことに危惧を覚えました。もしかするとご存じではないかもしれませんが、数日前にネット上で以下の記事が話題になりました。美術館の学芸員の労働条件が著しく悪いことを問題視する内容です。→ https://www.j-cast.com/2023/09/02467868.html?p=all
★ 「民間活力導入」によって、働く方々の労働環境が悪化するようなことはあってはならない
府中市美術館は非常によい施設で、その独自企画には定評があります。他の自治体に住む初対面の人と話をすると、しばしば府中市美術館の話題になり、「あそこはいいですねと」と言われます。他の市や区から展覧会を見るために訪れる方も多いようです。このように、この美術館は府中市のイメージ向上にも貢献しています。府中市美術館で働く方々の労働条件を私は知りませんが、「民間活力導入」によって、その方々の労働環境が悪化するようなことはあってはならないと思います。したがって、この美術館が最善の形で事業を継続できるよう市がバックアップすることが大切だと私は考えます。
「民間活力導入」について考える際には、そうする前にできることをまずは考え、どうしてもそうせざるをえないというのなら、きめ細やかな配慮をすることが必要ではないでしょうか。民間会社の介入を考える際には、働く人の環境への配慮が何より大事だと思いますが、それに加えて利用者へのサービスの低下も危惧しています。その点も留意していただけれと思います。(市民の方の声より)
★ゆうきりょうからの意見→ ~ご意見いただきまして、ありがとうございます。この20年間以上、わが国の場合、規制緩和と雇用の非正規化が進み、勤労者の賃金は低下、雇用は不安定化してきたことは事実です。ただ私は雇用の流動化を必ずしも否定するものではなく、勤労者がスキルをあげながら、より賃金、労働条件の良い企業、職場を求めて転職することは、良い意味で雇用の流動化だと思っています。ただ残念ながら日本場合は、そうならなかったのは事実であり、これはわが国の労働政策の誤りでした。これにより、自治体にも非正規雇用が広がり、「自治体ワーキングプア」と呼ばれる勤労者が増えてしまいました。
ご指摘のある府中市美術館について言えば、民間の専門企業のほうがより高い経営力、スキルをもっているのではないかと考えるものです。とくに美術館の専門員の方々は、特別の能力が必要な職業であり、近年普及しているAIでは決して代替できない能力の仕事です。よってこうした専門員の方々には、これまでより高い賃金で雇用することを条件に、自治体が民間活力導入を推進することは、時代の流れにかなっていると考えるものですが、みなさんはいかがお考えでしょうか。(ゆうきりょう)
(府中市)府中市の3大公共施設(芸術劇場、美術館、生涯学習センター)は、大胆な民間活力の導入などで、市負担の大幅軽減を求めたい(府中市議会決算委員会)
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