29 12月

府中市教育委員会が、いじめ防止対策の推進で「いじめ防止条例」の制定を申し出へ(令和4年12月29日)

府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。

府中市教育委員会の定例会が先日開催され、「いじめ防止対策の推進について、次のとおり条例の制定を申し出る」との議案が可決されました。今後は令和5年度の第1回市議会定例会で条例制定の議案が提出されるものと、思われます。

★令和元年度からの検討開始で、条例制定へ
「いじめ防止対策推進法の趣旨を踏まえ、いじめの防止等のための対策に関す
る基本的な事項を定めることにより、いじめの防止等のための対策を総合的か
つ効果的に推進することを目的とする」。

これまで私は平成28年第1回定例会、令和2年第1回定例会にて、いじめの問題について一般質問を行いました。2回の質疑で要望した柱の1つに、いじめ防止基本条例の制定と独立した第三者機関の設置があります。いずれの2回の質疑において、この2点について質しました。市の答弁は⇒「昨年度(令和元年度)から市のいじめ防止基本方針の改定を検討しており、そのなかで、いじめ防止条例の必要性についても検討している」「いじめ防止推進法にもとづく付属機関等の設置も視野にいれながら、対策を総合的に検討している」という内容でした。

平成28年第1回定例会での質疑における市の答弁はいずれについても、「いじめ防止基本方針において必要な事項を制定していると考えている」と答弁していただけに、今回、市が独自の条例制定を実施することに、感慨深いものがあります。

★条例設置の機関が対応することで、より中立性、公平性を保つことができる

いじめ防止条例制定の意義について、私は平成28年の質疑のなかで、都政新報における東京都教育庁の指導部指導企画課のコメントを取り上げた際、「条例がない自治体に対して、機能としては問題ない。ただ、住民の代表である議会を通じた条例で設置した対策機関と比べて透明性がない。さらに、問題が発生した際に、条例設置の機関が対応することで、より中立性、公平性を保つことができる」「専門家の集まる条例設置の委員会だからこそ、教育行政に対する信頼を得ることができるのではないか」と、このようにも話をされておりました」。

★いじめの事件で必ず明るみになる、教育委員会による「いじめ隠し」をさせない制度上の担保を

いじめの事件が明るみになると、教育委員会によるいじめ隠しということが、必ず問題になります。いじめの真相、真実を明らかにするために、そしていじめ隠しを防ぐためには、教育委員会に制度上の仕組みを担保すること。その意味からも条例の制定、独立した第三者機関の設置によって、透明性、中立性、公平性を確保することが絶対条件です。引き続き、議会でも取り上げていきます。

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