国民の年金は削減、地方議員の共済年金制度は復活?・・国民の理解を得られるだろうか
昨日の12月定例議会最終日では、年金制度にかかわる2本の意見書が提案されました。1本目は「地方議会議員の厚生年金への加入を求める意見書」。市政会(自民党)、公明党両会派の議員が提案をされ、趣旨は「議員の年金も廃止されて、投票率の低さや地方議員のなり手不足が問題になっている」「地方議員の確保のためにも議員の厚生年金への加入を求める」との中身(地方議員共済年金制度は、2011年に廃止)。以前、私はブログで、自民党本部がプロジェクトチームをつくり、法律改正して、この制度を復活させる動きがあることについて書きました。今回提出された意見書は、この流れのなかで府中市議会でも提案されたものと思われます。ちなみに、この意見書は賛成多数で可決(共産党と生活者ネットは反対)。
2つめは「将来にわたり全世代に影響を与えることのない年金制度の確立を求める意見書」です。12日の厚生委員会では年金者組合からの陳情で「今国会で審議中の年金改革関連法案は、年金の削減を前提とした年金受給者の生活を脅かすないようであり、かかる制度の導入と撤回を求める意見書の採択を求める陳情」が委員会採択されたことをうけ、4名の議員で提出した意見書でしたが、残念ながら反対多数(市政会、公明党が反対)で否決となりました。
先の臨時国会では自民、公明両党と維新の会が、「年金カット」法を強行可決しました。これは、物価の変動や賃金変動に関係なく、国民の年金支給額を削減するという法律です。「国民には年金削減の強行、地方議員には共済年金制度の創設」・・・。
一方で、地方議員の政務調査費にかかわる、一連の不祥事が多数発覚中。この状況下で、私は一地方議員として、国民、市民のみなさんに自信をもって、「地方議員年金制度の復活を!」、と主張することができません。みなさんの御見識はいかがでしょうか。