「社会を変えた情報公開」・・市民が議会、行政を糺す力をもつ時代
富山市議会における、政務調査活動費のデタラメな使い方により、自民党系や民進党系の議員が軒並み辞職、近く補欠選挙が行われることになりました。この問題で市民とともに、追及の先頭に立ってきた共産党富山市議団の活躍が、連日報道されています。
さて、私はこの政務調査活動費や、行政の情報公開を求める市民の声という点で思い出しました。それは、今年に4月に出版された「社会を変えた情報公開」(花伝社、杉本裕明氏著)という著作です。私はこの著書が出版された今年4月の段階ですぐに購入し、読みました。著書の杉本氏は朝日新聞の記者をへて、現在も市民の目線から地方政治や行政に対して、情報公開を請求、ジャーナリストとして活躍されている方です。この杉本氏は府中市内に在住をされているとのことで、府中市議会議員の政務調査活動費の情報公開を請求し、その結果とそれに対する疑念と感想についても、この著書のなかで触れています。また府中市の新市庁舎建設にかかわる、業者選定過程の問題点についても記されています。
杉本氏はこれまでも、原発放射能汚染、いじめ自殺事件、産業廃棄物の不法投棄、カラ出張と談合、特定秘密保護法の問題など、隠された情報を追及されてきました。私は、市民オンブズマンと市民たちが、誰にでもできる情報公開の威力を、この著作で心底、知る思いがしました。
今回の富山市議会の政務調査活動費の事件は、今後、全国の地方議会議員にその影響を大きく与えていくことでしょう。私はこの著作を読み、やはり市民、有権者に対して誠実に、そして自らも情報公開を積極的にすすめる議員でなければならないと、あらためてその思いを強くしました。杉本裕明氏のこの著作、今日の情勢にマッチした著書です。興味深い内容ですので、ご一読を勧めます。