府中市の学童クラブの一部民営化委託になります・・自治体は委託先に「任せて任せず」の姿勢を
府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。いつもブログをご覧になっていただき、ありがとうございます。
府中市の学童クラブが今年の4月より一部、民間委託となることは昨日(3月2日)のブログで記載した通りです。全国の自治体でもこれまでの「公設公営」(自治体が学童クラブを設置して、運営も行政が行う方式)から、「公設民営」(自治体が学童クラブを設置して、その運営は民間企業や団体が行う方式)に移行するところが増えています。成功している自治体もあれば、うまくいっていない自治体もあります。
★吹田市では民間委託後、運営上の失敗から一部運営基準を見直しへ
朝日新聞の記事によると、昨日紹介した大阪府の吹田市では、民間委託したものの現場の指導員が未経験者ばかりになり、運営に混乱が生じたことから、見直しを行い、①担任のうち1人は学童や小学校教員などの経験が2年以上の人を配置する、②切り替え時の引継ぎは、延べ20日以上かつ80時間以上、③法人を選ぶ際の基準点の引き上げなどを行ったそうです。
また大阪府の守口市では新たな委託から1年後の昨年3月に、指導員13人が一斉に雇止めの通知を受けたことから、業者に対して無効を求めて裁判にも発展したそうです。
★自治体は委託後も事業費や使途、指導員の対応について厳しく目を光らすこと
この朝日の記事では、学童保育に詳しい中山徹・奈良女子大学教授のコメントを掲載、「運営事業者は自治体から一定の委託費を受け取ってやりくりするが、収益を最優先すれば人件費を抑制し、手間のかかる行事を避けたり、トラブルが見過ごされたりする可能性も考えられる。自治体任せにするのではなく、(自治体は)事業所や使途や指導員の対応について、保護者アンケートなどを通じてチェックして、改善を促すべきだ」としています。
★民間委託の基準は、サービス向上、雇用の賃金、労働条件の向上が必須
私は自治体業務の民間委託にはすべて反対する立場ではありません。その際の条件とは①サービスを向上させる、②働く人の賃金、労働条件を向上させること。このことが担保されれば、反対する立場ではありません。
府中市も今後は、民間委託先に「任して任さず」という姿勢で臨むべきです。引き続き、民間委託後も注視していきます。
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