28 6月

府中市議会の信頼回復と再発防止に努めるためには、どうあるべきか・・二元代表制の原点に立ち返るとき

府中市議会議員の 結城りょう です。

 

先の市議会第2回定例会において、「府中市議会の信頼回復と再発防止に努めることを誓う」決議が全会一致で可決されました。内容については、先の府中市発注の工事2件で、市職員が官製談合防止法違反容疑で逮捕、市議会議員2名が公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された事件をうけて、その反省と市民のみなさんへの信用回復のために決議されたものです。

 

 

★議会が行政を監視する機関としての役割を果たすことができなかった

 

 

今回の決議のなかで以下の文書があります。「府中市議会としては、行政を監視する機関としての役割を果たすことができなかった今回の事態の重大さを真摯に受け止め」「このような不祥事の要因となった市職員と議員との関係性についても厳しく検証しなければならない」。

 

 

これは大変重要な指摘です。つまり府中市議会において「二元代表制」が機能していなかったことを示しています。市長も議員も共に住民から選ばれた代表が、相互に均衡しながら双方が対等の機関として、自治体の方針を決めて、その行政の執行を議会が監視することが二元代表制の「肝」であるからです。これが機能していなかったことを反省しているわけです。

 

 

ではなぜ機能しなかったのか。いくつかの原因はあるかと思いますが、市長(行政)と議会が「近しすぎる」こと、「一体」に近くなりすぎた関係が、行政と議会の「緊張関係」を失わせ、今回のような事件が発生した原因の1つとなったのではないでしょうか。それは今年1月の府中市長選挙において、現職の高野市長を推薦する市議が30名中24名という実態があります。選挙中、市長陣営の市議から「チーム議会で高野市長とともに市政を前に進めます」という趣旨のフレーズが聞こえてきました(と記憶しているのですが)。まさに今回の決議が示す反省の原因がここにあると考えるからです。

 

 

★元来、地方議会に「与党」「野党」はないのでは・・

 

 

私は地方議会には本来、「与党」「野党」というものは存在しないと思っています。どの政党会派の所属であれ、議員はみな住民の代理人であり、住民の利益を守る視点から行政(首長)の執行を監視、チェックすること、同時に政策提案を行うことで住民の利益を増進することが任務だからです。ところが「市長推薦」派(与党)の議員となると、行政の側に対しても要望の実現しやすくなる(?)という考えから、市長推薦派に多くの議員が集まり、さらには「チーム議会で市長と一体」となってしまえば、議会による行政へのチェック機能など果たされるのでしょうか。

 

 

今回の事件は市長選挙で対立候補を推薦した私も含めて、議会側がもう一度「二元代表制とは何か」という地方議会の原則を深く学び直し、その原点に返る機会だと考えています。

 

 

※私のブログをご覧になった方で、府中市に対するご意見、ご要望、苦情また情報などありましたら、お気軽にメールをお寄せください。 アドレス   yuki4551@ozzio.jp

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