府中市 全国の小中学校の英語教科書 デジタルのみ活用は3%・・デジタル教科書の活用進まず(東京新聞)
府中市議会議員(改革保守系無所属)の ゆうきりょう です。
★教員の多くは使い慣れた紙の教科書との併用を望む
先日の東京新聞に「財務省が全国の公立小中学校の教員を対象に実施した調査で、英語の授業でデジタル教科書のみを使っているとの回答は3%にとどまっている」と伝えています。政府は「小中学生に1人1台のタブレット端末やパソコンを配備して教育のデジタル化を推進しているものの、多くの教員が使い慣れた紙の教科書の利用を志向している姿が浮き彫りとなった」とあります。
記事によれば、文科省はデジタルと紙との併用を基本とし、デジタル教科書を4回に1回以上利用する割合を28年度に100%引き上げることを目指しているとしています。文科省は英語はすべての公立小中学校、算数と数学は約半数の学校の小学5年生から中学3年が対象としています。
今回の財務省による調査から「デジタル教科書を毎回の授業で使わない理由を複数回答で聞いたところ、半数以上の教員が『デジタル教科書の機能を使わない場合は紙の方が使いやすいため』と答えた」、「財務省の担当者は『漫然と併用を続けるのではなく、紙とデジタルの明確な役割分担を検討する必要がある』と指摘」とあります。
府中市においても公立小中学校において、GIGAスクール構想を推進し、児童、生徒1人に1台タブレット端末を配布、活用していますが、今回の財務省調査を踏まえ、現場の実態はどうなっているのか、ぜひ9月の決算委員会でも質疑をしたいと思います。
※公立小中学校でのデジタル教科書の活用状況(財務省調査、東京新聞の記事から)
★英語・・ ①「デジタルと紙を併用しているが紙が多い」(53%)②「併用しているがデジタル教科書が多い」(35%)③「紙のみ」(9%)④「デジタル教科書のみ」(3%)
★算数、数学・・①「デジタルと紙を併用しているが紙が多い」(64%)②「併用しているがデジタル教科書が多い」(20%)③「紙のみ」(11%)④「デジタル教科書のみ」(4%)
★GIGAスクール構想が先行し、学校現場の実態が追いついていない状況
また以前の読売新聞の社説で、全国の公立小中高校のうち、文科省が推奨するインターネットの通信速度を満たしていない学校が、全体の8割に上っているとの記事がありました。「学校の規模が大きいほど、通信環境が悪くなる傾向」とのことです。
社説によると「自治体の3割が『クラスで一斉にオンライン教材などを利用する際、一部が接続できない状況が発生する』」とあります。この社説でものべていますが、政府は2019年から全国の小中全員にタブレット端末を1台くばる「GIGAスクール」を推進してきましたが、「端末を使うには、安定した通信環境の確保が大前提となるのに整備が追いついていない」「こうした事態が起きているのは、自治体や学校が、児童生徒数や、授業でどのように、またどの程度ネットを活用するか十分想定せずに、回線契約を結んでいることが要因だろう」と分析、予算も不足している事態も指摘しています。
★紙の教科書も併用しながらの活用を
同社説では今後、国からの支援体制の拡充や、教育デジタル活用のあり方についても問題提起し、「教科書は『紙』を基本としながら、デジタルは、動画や音声も使って学べる補助教材としての利点も活かした活用が望ましい」とし、政府が推進してきたGIGAスクール構想の方針の練り直しも主張しています。
恐らくこうした事態は、府中市内の学校においても同様な傾向と思われます。通信速度が不備なために、児童、生徒たちの学習にも支障がでていると思われます。根本的には国の責任ですが、自治体としても可能な限りの支援体制を望みたいものです。一度、この課題についても、議会で質疑などしたいと思います。
※府中市の令和7年度予算案について、市民のみなさんから要望を受け付けております。10月25日ぐらいまでにメールでお寄せください。匿名希望でも結構です。 ★要望内容の例・・街のライフライン(鉄道駅、バス停車場、道路、信号、カーブミラー設置、公共施設など多数)、市の福祉制度に関すること、小中学校に通うお子さんに関すること、幼稚園、保育所、学童保育、介護、障害者福祉、公共行政のサービスに関することなど、なんでも結構です。※ただし要望内容によっては、私のほうで整理修正、あるいは取捨選択する場合もありますが、どうかご了承ください。 メールアドレス yuki4551@ozzio.jp まで