府中市 東京都知事選挙の争点・・若者の居場所、孤立させない地域社会の構築を期待
府中市議会議員(改革保守系無所属)の ゆうきりょう です。
★そもそも働いた経験のない若者は、社会にでていくことができないでいる
今朝の読売新聞多摩版にうNPO法人「サンカクシャ」の代表、荒井祐介さんの話が掲載されています。同代表の話のなかで、社会的に孤立している若者の背景にあるのに、子どものころ貧困家庭で育ったり、親から虐待を受けていたことがあると言います。荒井代表が「サンカクシャ」を設立したのは、19年で活動の柱に居場所づくり、仕事、住まいの3つをあげています。
活動をしてわかったのは、「サンカクシャ」に集まる若者たちは、「働いた経験がないことが多く、豊島区内の企業の協力をえて、軽作業などの経験を提供してもらうことで、仕事に自信をつけてほしい」と思ったとあります。荒井代表「こうした若者への支援は、まだまだ足りていないと思います。実際、都の自殺者は30歳代以下が約3割を占め、全国よりも割合が高い傾向が続いています」「誰にも相談できない」「どこにも居場所がない」と感じてしまうことが原因の1つ」と指摘されています。
★小中高生の自殺が過去最高に・・政府が危機感、緊急対策と予算の概算要望へ
また以前、読売新聞解説記事で若者の自殺が増えていることの分析記事が掲載されています。記事によると昨年の小中高生の自殺者は過去最高、政府は6月に子どもの自殺対策緊急プランを打ち出し、来年度の予算要求にも対策費を計上しています。
この記事によれば「関東地方のある病院の高度救命センターには、毎日のように若者が自殺で搬送されてくる」「今年1~10月に自殺未遂で搬送された患者は約300人、このうち4割以上が10~20代」とのことです。「彼らの話を聞く精神科医は『生きづらさをかかえて自殺を図り、後遺症でさらに生きづらい人生を歩む若者も多い』」。
★コロナ禍で鬱積したストレスが噴出、若者に幸福感が持てない日本社会
記事にありますが、日本の自殺者は2003年の3万4427人をピークに減少、2万人台で推移していたが昨年は13年ぶりに増え、女性も3年連続増加とのことです。このうち小中高生の自殺は514人、統計上過去最多だそうです。このなかで元帝京大学の精神科の教授は「コロナ禍の影響が大きい」とし「①飲食店など内需型のサービス業が打撃をうけ、そこで働く女性や若者の経済状態が厳しくなった、②隠れていた家庭内のストレスが外出自粛で噴出、家族間の摩擦、暴力が増えた、③ストレスを緩和する外部との交流が大幅に減り、小中高生、大学生の孤独感ました」と分析。
「日本の若者は、幸福感や自己肯定感が他国より低いという調査もあり、若者が将来に明るい展望を持てる社会を作らねばならない」と訴えています。あわせて政府は自殺防止対策の「緊急強化プラン」では、SNSによる相談体制の強化、「子どもの居場所づくり」を推進、SNSを活用した相談体制強化、子ども家庭庁の自殺対策室の体制強化、関係省庁と連携した啓発活動」などの具体策を予定しているとのことです。
国もこども家庭庁が、こどもの居場所づくりで指針を作成し、積極的な施策を実施するようになりましたが、格差社会の広がり、昨今の物価上昇など経済的苦境が、貧困家庭の子どもたち、若者の社会的孤立に追い打ちをかけています。こうした状況を政治の責任で支援策を講じること。なかでも東京都が施策を実施することは、大変重要ではないでしょうか。
記事の最後で同団体の荒井代表は「行政にはこどもだけでなく、若者も政策の対象にしていくということも明確にしてほしい。若者の孤立防止に積極的に取り組んでほしい」と語っています。ぜひ各候補者には、このような視点の政策にも訴えてほしいものです。(府中市議 ゆうきりょう)
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