(府中市)小中学校の学校司書専任 5割以下 1割は配置せず 学校教育関連予算の不足、司書の非正規雇用も背景か・・164自治体を読売新聞調査
府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。
今朝の読売新聞朝刊1面に、学校図書館で子どもの読書活動を支える「学校司書」の配置について、読売新聞が全国168自治体を調査したところ、専任の学校司書が配置されている公立小中学校が5割以下になっているとの記事があります。また司書を配置していない学校も全体の1割あったと報じています。こうした実態について、文科省もすでに学校司書の勤務実態調査に乗り出しているとのことです。同社の記事によると47都道府県から「人口10万人規模の市」などを対象としているそうです。記事によると、168自治体を抽出し、うち149自治体から回答を得た結果、149自治体の小中学校計約8650校のうち、専任の学校司書を配置している割合は小学校で47%、中学校で47%にとどまっているそうです。
★学校司書配置の不足・・教育予算の不備、人手不足が背景
また小中学校に学校司書を全く配置していない自治体は小学校で17自治体、中学校で16自治体で学校数は計約610校あるそうです。「これらの自治体では、教員で図書館の専門知識をもつ『司書教諭』やボランティアが運営を担うケースが多いが、『多忙な教員が図書館業務を兼務するのは難しい』」。また記事によると、自治体のなかには、1人で小中学校6校を兼務する学校司書がいるところもあったそうです。
★荒川区では09年度から全小中学校に学校司書を配置
また3面にも学校司書による特集記事があり、荒川区では2009年度から全小中学校で、専任の学校司書が週5日常駐を始めたそうで、「区の小学校1人当たりの年間貸し出し数は07年度の29冊から22年は87冊、3倍に増えた」とあります。記事のなかで「荒川区の教育委員会担当者は、『ITの推進とともに、子どもの読解力を高め、思考力や豊かな感受性を育むには、じっくりと活字に向き合うことが大切。学校図書館を充実させるために、学校司書の役割は重要』」と指摘されています。
★自治体財政が厳しいことから、配置しても非正規雇用が主流で安心して働ける状況になっていない
しかしながら荒川区のようなケースは全国的にも、まれなケースだそうで、学校司書の85%を非正規雇用職員が占めており、その大半は雇用期間が1年単位、パート勤務が主流だそうです。同時に自治体も財政が厳しいことから、学校司書を確保することが困難で、大規模校ですら専任司書を置けない」というのが実態のようです。記事の最後で「専修大学の野口教授は『学校司書は図書館の整備だけでなく、子どもの学び全体を支えているという意識が教育委員や現場に足りない。学校司書の質を担保するには、安心して働ける状況が必要』」と指摘されています。
現在の小中学校は教員の不足と過重労働で学校図書館の質の向上という点にまで及んでいないのが現状ではないかと思われます。また予算も限れていることから、司書を配置できず、配置しても非正規雇用が主流であり、すべてがマイナスの流れになっています。この記事を読み、府中市の小中学校における学校司書の配置について、どうなっているのか、この点についてぜひ3月の市議会予算委員会で質疑をしたいと思います。(府中市議 ゆうきりょう)
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