(府中市)府中市の学校、職場はLGBTQ法成立でどうなるのか・・指針づくり中身問われる自治体
府中市議会議員(無所属)の ゆうきりょう です。
先日、国会でLGBTQ法(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」が成立しました。
今朝(6月19日)の東京新聞にもこの法律で学校や職場がどうなるのかについて、解説記事が掲載されています。記事では、「国や自治体の役割、企業や学校の努力などを定めており、政府には理解増進のための基本計画の策定、年1回の施策の実施状況の公表を義務付けている」とし、関係省庁による連絡会議を設けるとのことです。
★LGBTQ法は理念法であり、個々人の行動を制限したり、新しい権利を加えたりするものではない
この記事のなかでは「与党案提出者は国会審議で『理念法であり、個々人の行動を制限したり、新しい権利を加えたりするものではない。女性用施設の利用のあり方を変えるものではない』と説明」とあります。また記事のなかで、学校教育に関して「家庭や地域住民の協力を得るなどの文言が追加され、取り組みが阻害される懸念がでた」とのことです。
また記事のなかで日大大学院の鈴木教授(行政法)は「施策を具体化し、進めるうえで、自治体職員が混乱しないよう、指針づくりには当事者や自治体の担当者が関わることが重要だ」と指摘されています。
★読売新聞社説にある懸念にも真摯に耳を傾け、不安の払しょくを
私も基本的にこの鈴木教授の意見と同じ意見です。一方で、今回の法成立をうけて一部懸念の声があることも真摯に受け止めるべきとも考えます。読売新聞社説(6月18日付)では、「法律は、LGBTへの『不当な差別はあってはならない』と規定した。だが、差別の定義は曖昧で、悪用される恐れがある。悪意のある男性が『自分は女性だ』と主張し、女湯や女子トイレに入る犯罪は現実に起きている。今後は、侵入を罪に問おうとしても、LGBT法を盾に『不当な差別だ』と反論されかねない」。
また同社説では「法律にはまた、小中学校で、性的少数者についての教育を『地域住民や関係者の協力』を得て、促進することも盛り込まれた。精神的に未熟な段階で、機微に触れる性の問題を教え込む必要があるのか。過激な主張をする活動家や市民団体が、教育現場に介入してこないとも限らない」「このように様々な混乱が生ずる恐れがあるだけに、今後はトラブルをどう防ぐかが重要となる」。
また「女性専用のスペースをどう犯罪から守るのか。プールや温泉などの事業者は、男女の区別を守ることを前提としてどのような対策を取るべきか。法整備がもたらす弊害を軽減することが急務だ」とも指摘しています。
これまで性的少数者の方々の権利が認められてこなかったわが国でも、近年、全国の自治体において同性パートナーシップ宣誓制度の実施など、少しずつ前進していることは、私も賛成の立場です。同時にこの読売社説にある懸念についても、国、自治体は具体策を講じるべきとも思います。今後、府中市においても同法の成立により基本計画などの策定が行われると思われますが、注視していきたいと思います。
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