府中駅前フォーリスの「さくら市場館」が閉店した背景とは
府中市議会議員の 結城りょう です。
先日、府中駅前「フォーリス」にあるスーパー「さくら市場館」が11月30日をもって閉店するというニュースを配信しました。府中市は今、府中駅前の「にぎわい創出事業」に取り組んでいる最中だけに残念な出来事です。17年7月の「ル・シーニュ」完成後、ほぼ誰の目から見ても「くるる」「フォーリス」の店舗に足を運ぶ客が、明らかに少なくなりました。さらに伊勢丹府中店が19年9月に閉店となりましたが、これは新型コロナの感染拡大前の状況下のことです
府中駅周辺にある飲食店の店長さんに「ル・シーニュ」オープン後の集客数を尋ねたところ、「やっぱり減りました」と答えておられました。また昨年9月の「ラグビーワールドカップ」による影響も期待したそうですが、「まったく関係なかった」と話しておられました。だいたい、国の経済(GNP)が成長していない状況で、国民、勤労者の実質所得が減っているのですから無理な環境にあります。。私はこの間「ル・シーニュ」の店舗が繁盛するだけでは、街の賑わいを取り戻すことは難しいと指摘してきました。
★府中駅周辺の街づくりのあり方でも疑問な施策が相次ぐ
さらにこの間、市の施策で首をかしげざるえないことがいくつかあります。1つは「ちょこりん・スポット」の廃止です。「せめて甲州街道から北側だけでも『「ちょこりん』があったら、もっと駅前に買いものに行けるのに」という高齢の方の声を聞きました。「ちょこりん廃止により、駅前の買い物で自転車を利用される方には大変不便になったことは間違いないと思われます。
★府中駅バスロータリーの横断歩道がなくなり、東側への客足が減少、相次ぐ店舗閉鎖へ
さらに府中駅東側の店舗が相次ぎました。この背景には府中駅東側に抜ける横断歩道が伊勢丹側の方まで「迂回」する設計にされたことで、府中駅東側の店舗に赴く客足数が激減したことがあります。市は伊勢丹と「くるる」の間を通る道路を相互通行にしました。この事で市は府中駅ロータリの交通広場の新設により、人の動線を府中駅のペデストリアンデッキを主体にした流れにする構造にしました。しかしながらこのことで、かえって府中駅東側に赴く客足数、人の流れは明らかには激減したと思われます。
★追い打ちかけた新型コロナによる大不況とオリパラの開催延期
こうした状況下で今年春先から襲ってきたのが、新型コロナ感染拡大による経済の停滞状況です。「リーマンショックと東日本震災の両方の不況が同時に押し寄せた感じ」(商店主の声)が襲ってきたわけですから、駅前のにぎわい創出どころではなくなりました。同時にオリンピックの開催を大々的にアピールしてきた市にとっては、オリンピックの開催延期というダブルショックが重なったわけです。
歴代市政は「府中駅周辺が活性化すれば府中の町全体が元気になる」という方針で、府中駅再開発事業を推進してきました。しかしながら今一度、駅再開発事業の総括、検証を求める時期がきていると思っています。
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