「子どもの貧困 数値目標削除 超党派議連、法改正案まとめる」
今朝(4月26日)の東京新聞一面で、今通常国会に提出予定の超党派による「子どもの貧困対策推進法」に関する記事が掲載されています。記事では「親から子どもへの『貧困の連鎖』を断ち切るための『子どもの貧困対策推進法』の見直しを検討している、超党派の『子どもの貧困対策推進議連』は二十五日、法改正案を大筋でまとめた。焦点となっていた、子どもの貧困率などを改善する数値目標の設定については、原案段階では明記されていたが、一転して削除することが決まった」とあります。
さらに記事では「子どもの貧困率は、平均的な年間可処分所得の半分を下回る世帯で暮らす、十八歳未満の子どもの割合。最新データの二〇一五年は13・9%で、七人に一人が貧困状態にある」とも指摘しています。
「現行法は、子どもの貧困率について「改善に向けた施策」を大綱で示すよう定めているだけで、貧困率を何%まで改善するかという数値目標の設定まで求めていない。当事者や支援団体の声を受け、今回の改正論議では、子どもの貧困率や、ひとり親世帯の貧困率、生活保護世帯の子どもの高校進学率などの改善目標を大綱で明示するよう、原案で定めていた」とも報じています。
◆子どもたちの未来のため 導入へ再考を
前回の私のブログ(4月13日付のブログ)でも掲載しましたが、数値目標の設定は、子どもの貧困率を改善できる具体策を講じるためには、絶対に必要だと思います。安倍晋三首相も今年一月の施政方針で「家庭の経済事情にかかわらず、子どもたちの誰もが、自らの意欲と努力によって明るい未来をつかみ取ることができる社会を創る」と主張していました。
この記事にもありますが、安倍総理がこの発言を本気で主張しているのであれば、今回の結論は見直すべきではないでしょうか。今の日本社会、経済的に「貧困」の世帯は世代間を超えて連鎖していきます。「貧困」家庭に生まれたら、中産「階級」家庭に上るのが困難な社会です。府中市でも政府の方針に基づいて、「子どもの貧困」調査を実施し、新年度から方針をスタートしましたが、私は経済的に困窮する家庭の子どもたちの未来を切り開く条件をつくるためにも、今こそ政治の「決断」を求めたいと思います。
結城りょう