シニアの就業を自治体が後押し・・「人手不足」企業側にもニーズ
【今朝の朝日新聞多摩版の報道から】
今朝(10月15日)の朝日新聞多摩版に、「都内の自治体が、高齢者の就業支援に力を入れている」と報じています。「65歳以上が人口の4分の1を超す事態が都内でも迫っており、自立した高齢者を増やしたい狙い」としています。
記事では新宿区の取り組みが紹介されており、同区では高齢者向け就業説明会を民間企業と初めて共催したとのこと。記事では新宿区の消費生活就労支援課長のコメントをのせ「高齢の方は適応できる職場環境が限られる場合もあり、職場を詳しく知るのが重要」。またセブンイレブンの担当者は「行政の共催は信頼度が高まり、出席者が増える利点がある」としています。また高齢者就労を支援している東京しごと財団は「この取り組みで17年度に2337人の就職が決まり、そのうち66%が65歳以上」、財団の担当者は「多くの業種で人手不足が続いていることや、経験のあるシニア人材の活用方法が企業間に広まっている」と語っています。都の産業労働局の担当者は「今後は高齢者の自立を支える取り組みが必要」とも語っています。ちなみに10月18日には合同就職説明会、「シニアしごとEXPO」がホテル立川(立川市)で開催予定とのこと、問い合わせは電話03-6427-2882)イベント制作事務局へ。
今後さらに加速する高齢社会の進捗状況とあわせ、とても年金だけでは老後を暮していくことができない年金生活者、老人の方々が増えることを考えると、シニア雇用というのは確かに「現実的」政策かもしれません。最近とくに街の飲食店などで見かける表示として「人手不足のため今日からや○曜日は営業いたしません」などといったものを、時折発見します。これは我が国の経済環境にとって深刻な事態です。その意味では、シニア雇用の手法も一理あるのかもしれません。
一方でやはり私は、老後の暮らしを安定的に支えるべき年金制度の拡充を求めたいと思います。シニア雇用はあくまでも生活の副次的なものであって、「雇用がなければとても老後は暮らしていけない」というものでは、年金生活者や老後の方々が「浮かばれ」ません。こうした新聞記事をみて、府中市でもどのくらいのシニア雇用があるのか、またシニア雇用に対する市のバックアップ体制など、施策市の担当者にも話を聞きたいうえで、日常かこうした運動を起こしている方々にも話をうかがいたいとます。
結城亮(結城りょう)