府中市で障害者雇用の際、手帳を確認せず診断書で判断
【今朝の東京新聞多摩版の報道から】
今朝(8月30日)の東京新聞多摩版に、府中市が障害者を職員として雇用する際に、障害者手帳の確認をしていないことが明らかになったと報じています。
記事によると「(府中市は)今年6月時点で29人を障害者としていたが、障害者枠のない2006年度までに採用するなどとした26人は手帳ではなく、診断書で判断していた」とあります。ちなみに2007年度以降に採用した方については、診断書で確認したとのこと。さらに記事では「担当者は『中央省庁の水増し問題を見て、市の確認方法が正しくないとわかった』と話した。今後、診断書で判断した26人だけではなく、全職員を対象に手帳の有無などを調べる」としています。
【厚労省ガイドラインの拡大解釈が横行】
中央省庁による障害者の雇用数をめぐって大幅に水増しをしていたことが明らかになっています。今回の府中市の場合は2006年度までということで、各紙報道を見ているとかなりの自治体で手帳を確認せずに雇用していた実態が浮かび上がっています。恐らく手帳まで確認しなくても良いという、厚労省ガイドラインを拡大解釈する傾向が広がったのではないでしょうか。
また今朝の東京新聞1面記事では「障害者雇用37府県水増し」「自治体も拡大解釈まん延」との見出し、記事のなかでは拡大解釈に理由として「認識が甘かった」「プライバシーへの配慮から手帳の提示を求めづらかった、「虚偽申告をしても職員に給与や手当のメリットはない」などのケースが目立つと報じています。
恐らく府中市のケースもこうした理由ではないでしょうか。私もこの記事を見て、ぜひ決算委員会でも質疑でとりあげたいと思います。
結城亮(結城りょう)