町田市の保育行政の取り組み・・市独自の保育所災害時対策ガイドライン策定
【東日本大震災の教訓をいかすために・・子どもの命を守り、保護者に引き渡すのは行政の責務】
先日、町田市の保育支援課でいくつかの経験を伺いに行きましたが、そのなかで市独自に「保育所における災害対策ガイドライン作成」していることでした。担当者に伺うと、保育所における災害時対策ガイドラインは、国や都でも定めてはいないとのことです。そこで「震災などの災害が発生したとき、市の保育行政としては子どもを守ることが最大の責務だ。そこではじめに市内の保育所、幼稚園で対応策が整備されているかを調査して、現状対策の把握に努めた。次に学識経験者、有識者、市民を加えた検討協議会を開催し、協議のなかで東日本大震災の際、現地の保育所施設には、子供を保護者にひきわたす基準がなかったことを教訓とした。
そこで災害時の際には、保護者への連絡の仕方などを統一し、とくに首都圏では震災時においては交通機関が乱れることが予想され、子どもの保護者へのひきわたし基準を明確化した。また園児を保護者にひきわたすためのマニュアルも作成、とくに震災時には保育施設を使用できなくなる可能性を想定し、現場でどのように対応するのか具体的に基準を明確にした」という内容でした。
これは大変示唆にとむ内容だと思いました。保育所に震災時の対応基準がないことは「盲点」の1つでした。子どもたちの命を守り、保護者に確実に引き渡すことが保育行政の責務であるとの話に、行政の公的責任性を実感しました。とくに首都圏では震災時の対応は検討すべき重要事項です。私もこの町田市の取り組みを教訓に、府中市での対応はどうなっているのかについて議会でも質疑を行い、具体的な提案もしたいと考えています。
結城亮(結城りょう)