バリアフリー先進自治体、府中の実現を
【他市にはない先進的内容の府中市まちづくり条例を実行あるものにするために】
市民が発行するミニコミ誌「府中萬歩記」の第49号「市議会ウォッチング」のはなかで、市民の方から府中市はバリアフリーに積極的実行を求める投稿が掲載されていますので、その要旨を紹介します。
「先の第1回定例議会では本会議最終日に『バリアフリー法の改正およびその円滑な施行を求める意見書』が全会派一致で採択されました。これは政府が進めている『ユニバーサルデザイン2020行動計画』に基づく法改正に対して、障害者や高齢者などの意見を取り入れ、バリアフリー水準をさらに高めることを求める意見書です。この点で府中市には大変優れたバリアフリー条例ともいえる『府中市福祉のまちづくり条例』がありますが、問題はどこまで実行しているかです。この条例は2009年の第3回定例会で制定されました。この条例では『目的を達するために、市長が整備基準に適合する施設へは整備基準適合証を交付し、その調査のために市職員が立ち入る。不十分な場合には、改善勧告ができると同時に、従わない場合には公表する』とあり、行政側の強力な権限をもつ内容の条例です。また施行規則では建築物、道路、公園、駐車場、公共施設などの出入り口、通路、階段、トイレ、段差解消、案内表示などについても詳細な設置基準を示しています。市長は自ら設置する都市施設について、率先し整備基準への適合に努めるとも定めています」。
「しかしながら昨年7月にオープンした「ル・シーニュ」の館内を見ると、同条例に適合していない箇所が多くみられます。先日、府中市民要求実現連絡会の方々が、この点を指摘し改善を求めたところ、市の担当は「あれは民間施設だから市は口出しはできない」と発言。もしそうであれば市は「ル・シーニュ」の完成に際して、「整備基準適合証」を通り一遍の形式上調査で済ませて、交付したのではないかとの疑念するある」。
【結城りょうの視点・・「ル・シーニュ」は市税が投じられており、純粋な民間施設ではないのだから、条例の実行を求める】
以上のような要旨の投稿ですが、他市にはない先進的内容をもつ「府中市まちづくり条例」を、単なる形式上の条例にさせてはなりません。私も市民の方と館内視察をしましたが、隣の建物である伊勢丹府中店と比較すると、よくわかりました。たとえば「誰でもトイレ」の表示について、伊勢丹府中店には全館内に「誰でもトイレ」の表示がありますが、「ル・シーニュ」の館内のトイレ表示には、それはありません(もちろん、トイレの入り口には「男女別」表札と「バリアフリー」表札は表示されています)。当然この「ル・シーニュ」には市民の多額の税金が投入されているわけですから、市の担当者が主張する「民間施設だから口出しできない」などと言うのは、適切な主張ではないわけです。
私自身は昨年の9月議会の一般質問で、公園トイレのバリアフリー化を求める質疑も行いました(17年8月29日付ブログ「府中駅に新規設置予定の公衆トイレと市内公園トイレの改善」を求める)。今後もバリアフリー先進自治体としての、府中市の街づくり実現のために市民運動のみなさんと力をあわせて、共産党議員団として他会派の方々とも協力して、真に実行ある条例に、魂の入ったバリアフリー都市実現のために、今後も議会でもとりあげていきたいと思います。