保育需要を把握へ、豊島区が妊婦調査・・全国初8割近くが入園希望
【31日付・毎日新聞多摩版の報道から】
今日(31日)の毎日新聞多摩版に、「豊島区が保育需要を正確に把握するため、妊婦を対象にした独自の調査を始めた」との記事が掲載されています。記事では「区の調査は、窓口で母子健康手帳を妊婦に交付する際、出産後の保育施設の利用希望などのアンケートに協力してもらう方法。保育施設を利用する意思の有無や、利用した時期、地域などを尋ねる。4月1日から区内4ヶ所の窓口で始め、22日までに103人が回答。対象者のほぼ全員が調査に協力し、8割近くが保育施設の利用を希望」とあります。記事によると、豊島区は入園希望者が急増することを予想し、保育施設整備を積極的に進め、昨年4月には初めて待機児童ゼロを達成したとのことです。
また記事では「全国で実施されている保育のニーズ調査は、15年度に始まった子ども・子育て支援制度に基づいて5年ごとに行う」が、「予測と実際の希望者数が乖離する傾向にある」としています。
【結城りょうの視点・・待機児童ゼロを本気めざす覚悟を府中市に求める】
この記事を読んで、豊島区の待機児童ゼロをめざす自治体の「覚悟」のようなものを感じます。ご承知のように府中市は昨年4月、383人の待機児童数が発生し、多摩ではワーストワンを記録しています。市も毎春、認可保育所を数か所開設はするのですが、保育需要に追い付かない状況が続いています。以前、市議会の予算・決算特別委員会でも他会派の議員の方が「市は待機児童解消のために、もっと事前に保育需要を正確に把握する努力をしているのか」と質問された方もいました。それに対し市の担当者は「大変厳しいご質問でございますが」という答弁をされていたのが、記憶に残っています。しかしこの豊島区の取り組みの記事を読むと、手間はかかるものの、決して「できない」調査ではありません。なにより待機児童解消に全力をあげる自治体の決意が、府中市にも求められていると思います。私も以前、共働きの府中市在住のご夫婦の方で、お子さんを立川市の保育所に預けているという方を紹介されたことがあります。これではせっかく「住みやすい」と評判の府中市に引っ越してきたのに、子育ての段階から家族生活が困難な事態になってしまうわけです。ぜひこの豊島区の取り組み、府中市にも提案し、待機児童ゼロを本気で取り組むことを議会でも求めたいと思います。
結城りょう