老後破産・・長寿という悪夢(NHKスペシャル取材班、新潮文庫)
先日、新潮文庫から出版された「老後破産、長寿という悪夢」を、一気に読みました。これは以前、NHKがスペシャル番組として放映した内容をもとに、文庫本にしたものです。この本の感想を一言にすると、誰しもが貧困の生活と人生に簡単に転落してしまうということです。そして日本にはもはや「社会保障」という制度は存在しなくてなってしまったということです。病気をすれば高額な医療費がかかり、親の介護では生活が成り立たなくなり、年金ではもはや暮らしていけない老後の人生が待ち構えているという、冷酷な事実です。それはこの著作でも言うところの「老後破産」との言葉が当てはまります。私は昨日のブログで政府も高齢者雇用対策を本格化すると書きましたが、政府も国民に対して満足な生活を保障する年金を支給する考えはなく、言葉は言い過ぎですが私たち国民を「死ぬまで働かせる」、そんな気がしないでもありません。
私は、1月13日付ブログで「高齢者の独居率が2040年推計で男性20%、女性が24%にのぼる」と書きましたが、今後の日本社会は老後破産と生活保護利用者がますます増える社会になるということを思わざるえません。これでは国家は衰退するばかりではないでしょうか。安倍政権は国民を「分断と対立」に持ち込みますが、今こそ私たち共産党は国民各層との「連帯と団結」でこれからの時代にたちむかわなくてはならないと思います。