都道府県の審議会など行政附属機関で議員の委員兼務述べ1243人(東京新聞)
【議会による行政監視を形骸化する恐れのある、議員による審議会委員の兼務】
今朝(4日)の東京新聞1面、22面で、「行政施策を議論する自治体の審議会などの委員を務める都道府県議(定数2687名)は、全国で述べ1243人いることが、東京新聞調査で判明」との記事があります。記事では「このうち15%を東京都議が占め、関東の1都6県では4割近くにのぼる」としています。さらに「全都道府県の審議会などの数は計約7400、委員の数は計約91000人、関東の1都6県では、審議会などの数も委員数も全国の17%なのし対し、議員枠は全国の38%を占めており、関東では議員の兼務が多い実態」と報じています。
【地方分権の時代に見直すべき議員の委員兼務(北川正恭元三重県知事)】
記事の分析では「議員の委員兼務は行政と議会のなれあいを生むとの指摘があり、国も『議決機関(議会)と執行機関(行政)の分立の趣旨に反する』として『違法ではないが適当ではない』との見解を示している」。また元三重県知事の北川正恭氏は「(行政側の)施策が通りやすくなるよう、議員を懐柔しているように映る」「議員の委員兼務はほとんどが慣例で続いてきたが、分権の時代にあらためて見直すべきだ」とコメント。記事ではさらに「行政をチェックする立場の議員の委員兼務は、国も適当ではないとしている」とあります。
【市区町村でも同じ構図】
東京新聞の記事は都道府県の審議会の記事ですが、市区町村でも同じ構図です。府中市でも行政テーマにおうじて、複数の各種審議会が設置されていますが、どの審議会にも議員が一定の定数枠を設けられ、その審議会の委員として参加しています。私も昨年度、市の「総合計画審議会」(市の中期的方針を策定する審議会)の委員として参加していました(市議は他にも6名ほど委員として参加)。審議会は市民、住民や各種団体から推薦された有識者の方々ととともに、議員も委員として選出され、審議しています。
審議会の実態は、行政職員が作成した方針案に対して、委員が意見要望を行い、若干の字句の修正、手直しはあっても、方針案の骨格はほぼそのまま承認されていると思います。さらにこうした審議会で「了承」された行政方針案は、次に市議会の各常任委員会に提案、審議される運びとなりますので、議員にとっては「二重」の審議となります。東京新聞の記事にあるように、このような手法は議会側からの行政に対する監視形骸化を招く恐れがあるとの指摘は、当然あると思います。地方分権と市民自治が叫ばれる今日、このような議会と行政との関係については、一定見直す必要があると、私も認識しました。
※今日(4日)は朝、東府中駅北口であいさつ、午前中、志位委員長の旗開きあいさつ傍聴、原稿作成、夕方に駅頭あいさつを予定。