来春実施の国保「都道府県化」で保険料は1人あたり1.3倍に(都が試算)
★低所得世帯でも1.2~1.7倍の国保料値上げになる
今朝(26日)のしんぶん赤旗日刊紙首都圏版には、来春から実施予定の国民健康保険の都道府県の一本化により、保険料がどうなるかについて記事が掲載されています。これまで国保は市区町村村が運営していましたが、来春からは都道府県が運営を担います。記事では「区市町村が国保料(税)負担軽減のために行っている法定外繰り入れ(国保料の負担軽減のために、市区町村が税を投入すること)を行わない場合、加入者一人あたりの国保料は16年度に比べ、1.3倍になる」とあります。また「低所得世帯では今年度比1.2~1.7倍となる自治体もある」。
共産党都議団が例として、新宿区の40代夫婦と子ども2人の年収200万円世帯を試算したところ、「来年度国保料は年間27万5461円となり、今年比べると1.3倍になる」とあります。記事では、国保の実態について和泉なおみ都議が「東京では国保滞納者がすでに2割いる。都が国保の都道府県一本化を機に、一般会計から市区町村からの繰り入れを解消しようとすることは、さらなる大幅値上げになる」としています。
★最大の原因は国が国保財政への国費投入を引き下げていること
それでなくても現在の国保料は年々、値上げを続けており、昔のように国保加入者は「自営業者と第一次産業に従事する人」の保険から、今は「定年後の年金生活者と非正規雇用労働者」が加入する保険になっています。つまり低収入の方高い保険料を払う国保になっています。我が国の国民皆保険制度は、保険証1枚で全国どこの病院にでもかかることができる、本当に素晴らしい制度です。現在の一番の原因は、国が国保財政に国費投入を年々引き下げてきたことによるものであり、自治体はむしろ国保料を低減させるために、頑張っていると言えます。この問題、12月議会でも共産党議員団が取り上げる予定です。