バーニー・サンダース自伝から学ぶものとは
東京都知事選挙投票日まで1週間。今日は終日、鳥越勝利のために、地域のみなさんと宣伝チラシ(革新都政つくる会)配布などの活動を行いました。さて現在行われているアメリカ大統領選挙で、共和党はドナルド・トランプ氏が同党の大統領候補として指名されました。一方の民主党で最後までヒラリー・クリントン氏と大統領候補の指名権を争ったのが、バーニー・サンダース氏であるのは、ご承知のとおり。そのサンダース氏の自伝がこのほど大月書店から発売。私はさっそく購入、読みました。同氏は1941年生まれの74歳、シカゴ大学卒業ののち、1981年にヴァーモンド州・バーリントン市の市長から政界活動をスタート。1991年からは米国の下院議員、2007年から上院議員を務めていますが、いずれもこの期間、政党に属さず無所属で活動をつらぬいた方です(2015年に初めて民主党に入党)。二大政党(共和党・民主党)に属さない政治家が、米国ではどれほど不利益な扱いをうけるかについては、同書で詳細にのべられています。また同氏は自らを「民主的社会主義者」と名乗っているとおり、財界・大企業、特定の圧力団体の利益追求型の政治家ではなく、労働者、国民の利益を求める政治家として活躍してきたことが、同書に貫かれています。そのすべてが興味深い内容ですが、印象深い記述として「この国の支配階級は、投票率を低くしておくことが、自分たちにとっていかに大事か、とてもよくわかっている」(P229)とあります。この記述は、まるで今日の日本の状況と同じではないでしょうか(たとえばマスコミ報道など)。また「(アメリカには)今や貧困層と弱者を代表する主要政党がないということも明らかにしている」(P225)とあります。これに対しては、日本ではそうした主要政党が明確に存在すると指摘できます。それは日本共産党の存在です。私はこの日本に、国民が支え、国民の利益を守り、国民と共に歩む政党、95年の歴史をもつ政党として、日本共産党が存在することをあらためて誇りに思いました。同氏が主張する「民主的社会主義」とは、日本共産党の綱領路線にある「資本主義の民主的改革」と、ほぼ同じ性質のものではないかと感じました。労働者、国民の立場にたつ主要な政党が存在しない、アメリカの状況下で、サンダース氏が今日のたたかいを切りひらいてきたことに、私はたたかう勇気をえることができました。さらに多くの感想をのべたいところですが、ぜひみなさん、ご一読をお勧めいたします。