民進党 前原誠司氏の注目される発言・・岩波書店「世界」9月号より
今朝は多磨駅でのあいさつでスタート。さて民進党代表選挙の動向がマスコミで伝えられていますが、なかでも前原誠司代議士の発言が注目を集めています。今日(8日)発売の岩波書店の雑誌「世界」9月号にて、同氏は民進党の政権構想を中心に、政策論を語っています。まず7月の参議院選挙のおける野党共闘について「大成果とまではいきませんが、各党バラバラで戦っていたらもっと悲惨な結果になっていたはず」と、前向きな感想。また安倍内閣が企てている、憲法改定問題については「私は憲法改正が最重要課題とはまったく考えていません」としたうえで、「国民のみなさんの間には、9条が戦争への歯止めになっている、平和のための安心材になっているとの思いは、法律論や歴史の議論を超えて浸透していると思う」と語り、性急な改憲策動を批判。さらに日米同盟について「アメリカとの協力関係を強化しさえすれば、日本の安全保障環境が良くなるという考えかたに私は立てません」としてます。そして、その意向が気になる野党共闘について、対談者の井出英策氏が以前に前原氏が発言した「共産党シロアリ」発言を引き合いに、問いただしたところ、前原氏は「政策がないまま、枠組み論になることのリスクを伝えたくて、あのような発言をしました」「過激ではありましたが、政策を置き去りにした枠組み論は不毛です。政策に主体性をもち、有権者の信頼を勝ちとることが私たちの最重要課題」とし、「(野党共闘について)政策論議を深め、共闘のフェイズをさらに進化させる政策論議のすえの共闘努力こそ、私たちの責任」としています。民進党については「センターライトからセンターレフト、リベラル層まで包容していく懐の広さ、深さが求められています」と語っています。前原氏は最後にイデオロギー的立ち位置について「我々がめざす内政の基本的な考え方は、社会民主主義だ」とし、対談のなかで、格差と貧困の是正、社会保障とセーフティーネットの強化についても語っています。この対談を読んで、私がこれまで前原氏に抱いていた印象と、現在の同氏の政策的立ち位置は変化していると思いました。野党共闘についても、同氏は一般論として当然の発言をしており、共産党との共闘を拒否する姿勢には立っていないと感じました。なかなか興味深い内容です。